仲間

3/19
前へ
/988ページ
次へ
隣の部屋と、こちらの部屋を仕切る襖が開いた。 先生だとすぐに分かる。 だけど、私は窓の外を見ていた。 何かを言ってしまいそうだから。 これ以上、先生を怒らせたら駄目だ。 「夢叶、ちょっとこっち来て」 先生から呼ばれる。 行くか迷ったが、怒らせないために行く事にした。 そして先生の前に座る。 なるべく先生を見ないように、視線はテーブル。 「今日、メンバーが来る」 「はい」 「もしかしたら、嫌な事を言われるかもしれない。 そうなっても、絶対に気にするな」 「・・・はい」 先生の言うことに、返事だけを返す。 「絶対に、あいつらの言葉を真に受けるなよ。 耐えられなくなる前に、誰かと部屋から出る事」 よく分からないけど、先生の言う事を守らないといけない気がした。 これから何が起こるか分からないけど、なんだか凄く不安になった。
/988ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1095人が本棚に入れています
本棚に追加