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「今日、やけに大人しいじゃん」
高村先輩が言う。
「駄目ですか?」
「海での勢いはどうした?」
「その挑発はスルーさせてもらいます」
「挑発はしてないけど」
「してないけど、何ですか?」
「心配してる」
先輩の口から心配という言葉。
「あんたが暴走を超えて、大暴走しないかって」
「今日はそこまで体力無いので、安心してください」
「体力の問題じゃないだろ、あんたの場合。
余計な事考えて、その後どうなる?」
よく分からなくなって、気持悪くなって・・・
「そうなる前に止められるようにはするつもりだけど」
先輩には本当に迷惑をたくさんかけてる。
「こんなんですいません」
「そう思うなら考えすぎるな」
「はい・・・」
って言っても、どうすればいいのか分からない。
これって私の癖ってことになるのかな?
おでこに痛みを感じる。
「たった今、考えすぎるなって言ったはずだよな。
お前に学習という文字は無いのか?」
先輩が軽く睨んでる。
私はおでこを押さえる。
「痛い」
先輩は大きなため息をついた。
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