仲間

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「本当にこんなので良いんですか?」 先輩が先生に聞く。 私も先生を見る。 「今ちょっと考え中」 先生が・・・ 「しゃべった」 先生の視線が私を捉える。 私は思う。 先生に告白されて付き合うとする。 でも、きっとすぐに振られるんだろうな・・・ そうしたら、もう先生には会えなくなって・・・ 「駄目・・・気持悪い」 私はトイレにこもる。 先輩が変な事言うから。 逆に考えすぎちゃう。 どうしたら、この状況から抜け出せるのだろう。 空っぽの胃がキリキリ痛み、トイレの壁に寄りかかって座り込む。 「夢叶?」 ドアのノックの音と、先生の声。 「・・・はい」 「大丈夫か?」 「大丈夫じゃないから、今は放っておいてください」 「逆だ、逆」 先生の機嫌、直ったのかな? 「もう無理です。 寝ていいですか?」 「とりあえず出て来い」 「トイレするなら、共同トイレでお願いします」 「そういう問題じゃない」 「・・・・」 「夢叶!」 仕方なく、座ったまま鍵を開ける。 「そんなにトイレ我慢したんですか?」 「違う!! いいから出て来い」 先生に引きずり出された。
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