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バンッ!!!
勢い良く襖が開く。
「こらああああ」
高村先輩の雄叫び。
ズカズカ入って来て、布団を剥がされる。
「何やってんすか?」
二人を見て先輩がため息交じりで言う。
先生に腕と足で挟まれていて、身動き不可能な私。
「良いとこなんだから、邪魔すんな」
「残念、番犬なんで無理です」
「しょうがねえな」
やっと先生が離れてくれた。
「死ぬかと思った・・・」
「番犬に命名するんじゃなかったな。
でも、少し補給できたし良いか」
先生は笑顔。
「油断も隙もない・・・
こいつ、男に免疫無いの知ってますよね」
「知ってる。
全部知ってるから、リハビリしてんの」
先生は私を見る。
全部知ってる。
それが何を意味してるのか、たぶん、先輩には分からないだろう。
でも、なんとなくは気付くだろうな・・・
頭の良い人だもん。
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