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「まだまだ時間あるから、こいつらが帰るまで我慢するか」
「連れ戻されるんじゃないの?」
「俺、帰る気無いもん。
夢叶が言ったんだろ、後悔ばっかりだったけど今が良いって」
「・・・うん」
「今を後悔したくないから、納得するまでは仕事に戻らない」
「・・・・?」
理解できない。
「やっと曲も書けそうなんだ。
三人のおかげでな」
先生が言う。
「でも、仕事が待ってるよ?」
「だろうね。
でも、ここで帰ったら、また同じことの繰り返しになると思うんだ。
仕事もつまんねえし、やりがいも感じねえ」
そうだったんだ。
先生は、先生にしか分からない悩みがあったんだ。
「これを乗り切れば、きっと何か違うものが見つかる気がする」
先生がそういうんだから、それが一番なんだろう。
「それから、夢叶とイチャイチャできるのも、今回を逃すといつできるか分からないし」
先生が私に飛びついてくる。
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