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「ただいま」
不穏な空気のなか、私は先生の前に座る。
「話しできてないの?」
先生は頷く。
「早く解決できると良いね」
「邪魔なんだけど、あんた」
メンバーの一人が言った。
「じゃあ、大きな温泉に入ってくるよ」
「身の程知らずって言うか、身分をわきまえてないって言うか」
「そっか。
テレビに出てる人って、そんなに偉いんだ。
一緒に居る人とか、自分で選べないなんて、芸能人って大変なんだね。
だから、デビューする前にいろいろな事やってたわけだ」
「は?」
「万引きにかつあげ、不倫に無免許運転。
家庭教師やってお金貯めてた人と大違いだね。
身分とかより、人間としてどうなんでしょう」
私はそう言って隣の部屋に入る。
三人がプリクラを見ている。
私も手帳に貼って、大きな温泉にみんなで行くことにした。
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