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「学校に行けば、和美も先輩達も居るし、お昼は楽しい。
だけど、友達も居ないし、作る気もないんだ。
顔色を見ながら付き合うのは嫌だし、今のままで十分」
「・・・・」
「それと、和美にお礼言いたかった・・・ありがとう」
「何、急に」
「初めて会った時の事、覚えてる?」
「橋の上で声かけた。
今にも死にそうな顔してたもんね」
「本当にそう思ってたんだ・・・あの時」
「・・・なんで?」
「私が両親を死なせたと思ってたから。
今でもそう思ってる」
「ゆめ・・・」
「でも、あの時に止めてくれて、こうやって仲良くしてるから、私は頑張ってられてる」
和美に抱きついて、もう一回お礼を言う。
「和美、ありがとう。
和美が居てくれて良かった」
すると、和美が泣き出した。
「ゆめのバカ~~」
そんな和美を連れて温泉から上がる。
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