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池の鯉を見ていた。
この場所からは月は見えないみたい。
夜風が気持良くて、なんだか落ち着く。
深呼吸をして星を見る。
キラキラしてて、宝石みたいだな・・・
そんな癒しの時間を、携帯の音が遮る。
翔也先生。
怒られる・・・そう思うと、通話ボタンを押せなかった。
いったん切れて、再び携帯が鳴る。
一息ついて、電話に出る。
「今どこ!?」
私が言葉を発する前に言われる。
「・・・庭」
何の返答も無く、すぐに切れ、先生が来た。
「心配させるな」
先生は怒るどころか、優しい口調だった。
「怒らないの?」
「怒ってほしい?」
「もう、どうでもいい」
私は投げやりに答えた。
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