鈍感

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私の携帯が鳴っている。 先生かな、和美かな。 和美なら、早く気付いて助けに来てよ。 「先輩、いつもの先輩に戻ってください!!」 もしかして、昔の血が騒ぎだした? これが本当の先輩の姿? それだったら、もっともっとヤバイでしょ。 「店員さんも早く仕事戻ってくださいよ・・・先輩も早く部屋に戻ろうよ」 先輩と店員さんは、まったく止める気がないらしく、ずっと続いている。 もう、もがく事に疲れ、体の痛みと疲労感が凄い。 思考回路も停止寸前。 今は、先輩に支えられて立っている状態。 「おい、高村!! てめえ、何やってんだよ!?」 先生の声だ。 しかも、キレてる!! 口調も声のトーンも違う。 ここでも喧嘩になるの? 「キャー、翔だーー」 店員さんの気高い声が頭に響く。
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