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突然の翔の登場と、店員さんの声で、みんなの視線が集まる。
「お前、何してんの?」
先生の足音が近づいてくる。
怒られる・・・。
仕事を中断させちゃったし、絶対に怒ってるよね。
謝ろうとした時だった。
先生が、先輩の胸倉を掴む。
「連れて帰るから放せ」
私の事だ。
先輩が腕の力を緩め、ようやく解放される。
そのまま先生に持ち上げられると、担がれるように外に運ばれた。
すぐ前の駐車場には先生の車があり、助手席に乗せられると、すぐに車が動く。
旅館と逆に車が走っているのに気付いた。
「どこに行くの?」
「買い物!」
先生の機嫌は良いわけない。
だけど
「シート倒して寝てろよ。
顔色、すげえ悪い」
そう心配してくれる。
先生、本当にごめんなさい。
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