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再び来た道を戻り、カラオケ屋の前で先生が車を停める。
窓を開ける先生。
「こら、そこの不良!
そんなとこでタバコ吸ってると補導されんぞ」
先生が声をかけたのは、
「先輩・・・」
私の位置から全然見えなかったけど、壁に寄りかかりしゃがんでいた。
「荷物持って来いよ。
話もあるし、2分で戻って来い!!」
先生が言うと、タバコを捻り消し、面倒くさそうに立ち上がる先輩。
そのまま中に入っていった。
少しして先輩が出て来る。
私の荷物も持ってきてくれた。
先生の後ろがいつもの先輩の座る場所。
そこに乗ると、先生が車を出す。
先輩は窓の外を見ている。
私とは目を合わせようとしなかった。
無言のまま、三人で旅館に入る。
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