大嫌い

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「ゆめ、あんたは鈍感にも程があるよ!」 「うん・・・」 和美が怒るのも、無理はないと思う。 私も自分でそう思うもん。 先輩はいつから私の事を好きでいてくれたんだろう。 ふと、病院での事を思い出す。 冬から知っていて、よく見ていたって言ってたよね。 近づくために、和美と赤塚先輩をくっつけたと・・・ その時から? 好きだから優しくしてくれたの? 分からない。 私は先生が好きで・・・ 先輩は私が好きで・・・ 先生は・・・ 駄目だ。 頭の中がグルグルしてる。 「私、どうしたら良い?」 和美に聞く。 「・・・そんなの自分で考えなさいよ!!」 そう言って私の背中をおもいきり叩く。 「いっっ・・・」 先輩に締め付けられて痛む背中を叩かれ、痛すぎで声がそれ以上出ない。 前のめりになり、気付いた。 息が出来ない。 少しして息が出来るようになったけど、苦しい。 ・・・・苦しい。
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