大嫌い

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そこから数十分、先生と普通の会話をしていた。 だから、あっという間に時間は過ぎていった。 点滴も終わり、薬をもらって部屋から出ると、ソファーに座る先輩を見つけた。 「寝てろって言ったのに」 先生が近づいていく。 「喉も渇いてたし、車まで行くのが面倒臭かった」 「だったら戻ってくればよかっただろ」 先輩は立ち上がり、先生と私に飲み物を渡してくれた。 「早く寝たい」 先輩がそういうと、三人で旅館に戻る。 部屋には、リーダーさんと赤塚先輩が居た。 「大丈夫だった?」 リーダーさんに聞かれる。 「がっつり点滴してもらったし、薬もらったし、大丈夫」 先生が座りながら答えてくれる。 「お疲れ!」 リーダーさんが先生と先輩ににビールを注いだ。 「夢叶も付き合え」 先生に言われ、隣に座る。 「ゆめちゃん、ごめんな」 赤塚先輩が謝ってきた。 「こちらこそ、迷惑オンパレードでごめんなさい」 「でもさ」 「いや、なんか全然覚えてないんで、謝らないでください」 赤塚先輩を遮って言った。
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