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先輩は何も言わず、私が泣くのをただ見ているだけだった。
隣の部屋からは、先生が喧嘩をしている声がする。
私が居ると、休みなんて満喫できないじゃん。
問題ばっかり。
嫌な思いばっかりさせちゃってるし、駄目だね。
本当に自分が大嫌い!
ひとしきり泣いて、ようやく涙が止まる。
「和美・・・ごめんね。
もう起きていいよ」
私は放心状態のまま言った。
途中で気が付いていた。
和美が起きていることを。
「和美・・・ごめん、友達やめよ」
私はそう言った。
もう、誰かを何かに巻き込むのは嫌だ。
嫌われるのも嫌だ。
もう遅いかもしれないけど、嫌われる前にこの関係のまま終わらせたかった。
卑怯でも、自己中でもいい。
私はそんな人間なんだ。
「・・・分かった」
和美はそう言って布団から出ると、部屋から出て行った。
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