大嫌い

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「先輩、二人にしてほしいんだけど」 和美が言った。 少しの間のあと、先輩は部屋から出て行った。 和美が私を引き離す。 「一緒に寝ようか」 そう言って、私と一緒の布団で和美が横になる。 「狭かったね」 って、笑いながら手を繋ぐ。 「今からやっちゃおうよ、暴露大会!」 「・・・うん」 「私ね、2回も子供を中絶したことがあるんだ」 「・・・え?」 突然でびっくりした。 「相手が、義理の父親。 びっくりでしょ」 和美は、そのまま続ける。 「母親は、私の事を信じてくれなくて、家を追い出されたの」 「そんな・・・」 「ゆめが転校してくるちょっと前に、私も転校したばっかりだったんだよ」 和美が私を見る。 そして笑顔をくれた。 「今は、いとこの家に居候してるの。 良く思われてないし、早く卒業したい」 和美が言った。
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