大嫌い

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「だから、男なんて嫌いだった。 だけど、部活で裕太と知り合って、この人なら良いかなって。 でも、まだそのことは言えてないんだ・・・」 和美も大きな爆弾を抱えていたんだ。 「汚いとか、最低とか思われるのが怖くてね・・・ まだ、嫌われたくないんだ」 「私と同じだね」 「・・・え?」 「次は私の番」 私は先生と知り合った事から今までを全部話した。 「私の全てだよ」 話し終わるとそう言った。 「ゆめ・・・」 和美の目には涙が溜まっている。 「名前の嫌いな理由も分かったでしょ? あーあ、話しちゃった」 すっきりした気分だった。 すると、和美が抱きついてくる。 私も抱きつく。 「私はゆめの味方だよ」 「私も和美の味方! 友達でいてくれる?」 「当たり前!!」 二人で笑い合って抱きついたまま眠りに落ちた。
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