家族

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和美の肩が揺れる。 泣いている和美。 「大丈夫だよ、和美は一人じゃない。 あ、赤塚先輩が心配してたよ、後で電話してあげなきゃ駄目だよ」 「・・・うん」 「向こうに戻ったらにしようね。 翔也先生がシークレットライブしてくれるみたいだから、それ見たら・・・もういいや」 「ゆめ・・・ごめんね」 「私ももう、頑張らないでいいんだよね?」 和美が首を横に振る。 「ゆめ、もう変なこと言わないから、やめよう? 一緒に頑張ろう!?」 声を荒げる和美。 「急にどうしたの?」 「なんか、本当にゆめが消えちゃうような気がして・・・」 和美が変なことを言うから、笑ってしまった。 「消えたら凄いね」 「旅館に着いたら、また暴露大会しても良い?」 「そうだ、この前、朝起きて和美だと思って抱きついたら翔也先生で、びっくりしたんだけど!」 和美が笑う。 「何か言われた?」 「朝から大胆だって」 大笑いの和美。 「やっぱり和美は笑ってる方が良い」 そう言うと、うん!と頷いてくれた。
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