危険人物

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おでこの痛みで目を覚ます。 私は本当によく寝れる人間だと、自分で思う。 「かなり・・痛い」 目の前の先輩に訴える。 「当たり前だ、連打してやったんだから」 先輩が答える。 ブラック高村。 「飯食って準備!!」 右手を掴まれ、起こされる。 4人揃ってお昼ごはん。 「ゆめ、お化粧してあげるね」 和美が言った。 「お化けになるから遠慮する」 「絶対に可愛くしてあげる」 「・・・」 「これで一つ夢が叶う」 和美が言った。 「夢?」 赤塚先輩が聞いた。 「うん、姉妹で洋服の貸し借りをしたり、一緒に化粧したり、恋バナしたり。 ま、姉妹じゃないけど、これからが楽しみ」 一緒に住むって約束。 「お料理も一緒にできるね」 楽しそうな和美。 先輩が言っていた事を思い出した。 「ごめん、和美・・・」 私は謝った。 私の考えが間違っていたのかもしれない。 「いきなり何?」 「ううん、やっぱり私、和美と一緒に居たい」 「・・・意味分かんないし!」 だと思う。 「それで良いんじゃない?」 高村先輩が言った。 「何のこと?」 和美が聞いてくる。 「こっちの話」 そう返いた。 私は和美と仲良くしていたい。 赤塚先輩、ごめんなさい。
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