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私の視線の先に、赤塚先輩の姿が映る。
昨日から話しをしていない。
携帯をいじっているから、私の視線に気付かないだろう。
仲間はずれをしてるみたいで、すごく心が痛い。
だって、口数も少ないし、楽しそうじゃない。
こんなの絶対にイヤだ。
私は、場所を少しだけ移動して、赤塚先輩にメールを送った。
今の自分の気持ちや、考えている事、自分の思いを、そのまま文にして送った。
読んでくれるのを待った。
返信がくるのを待った。
しかし、出発の時間になっても返事はこなかった。
赤塚先輩との友達の関係は終わったのかもしれない。
そう思うことしかできなかった。
悲しい気持ちのまま、事務所の車で移動。
現地には、もう一台同じ車があった。
車二台がチケットの販売場所になるらしい。
先輩達は、その引換券を配る役目で、和美は誘導係り。
副社長に言われた通りに行動する。
私は、谷さんに連れられるまま、離れた場所に移動した。
みんなが小さく見える。
そこで止まった谷さん。
そして、こう言った。
「君は、ここで休んでて」
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