危険人物

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「「おーーーい」」 何人かの女の人の声で我に返った。 顔を覗きこまれていた。 「どうかしたの?」 「・・・・あ、この前の?」 駅で先生と話しをしてた、女性達。 「どこか具合い悪いの?」 「話しかけても何も反応ないしさ」 フリーズしていたみたい。 心配してくれたんだ。 「すみません・・・。 あ、あそこに皆居るんで、行けば分かります」 先輩達が居る方を指差した。 「あなたは行かないの?」 「あー、えっと・・・」 答えに困る。 「もしかして、サボり?」 「いえ、行けるものなら行きたいんですけど・・・」 私だって、先生達の手伝いをしたい。 だけど、谷さんの目が怖い。 何を言われるよりも、あの目で見られるのが怖い。 「よし、私が話しを聞こう!」 隣に座った人。 「私、奈美って言うの、よろしくね」 「あ、立花です、よろしくお願いします」 「いやいや、名前が聞きたいんだけど」 「・・・夢が叶うで、夢叶です」 「夢叶ちゃんか、良い名前だね」 奈美さんが言った。
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