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「断る!!」
先輩が即答。
「そこをなんとか」
「嫌だ!!」
「意地悪」
フンと言って、先輩から顔を背けた。
「谷やん連れて帰るから」
広人さんは先に帰って行った。
「俺らも行くぞ」
圭太さんが先生に言う。
先生の鋭い視線が、圭太さんに向けられた。
機嫌が悪いのは、一目瞭然。
「お疲れ様でした!」
私は皆に言って、海岸に行こうと歩き出す。
水が飲みたい。
海岸に水道があるから、そこに行くつもりだった。
「待て!!」
肩をガシッと掴まれて、阻止される。
「お疲れ様じゃないだろ」
圭太さんを見上げると、そう言われた。
肩には圭太さんの手。
私は無言で、ニコッと笑顔を返した。
そして、再び歩こうとする。
「待て待て待て!!」
次は両手で私の肩を掴まれた。
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