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私は再びお茶を飲む。 副社長さんの頭に、角が10本くらい見える。 太くて長いのが2本と、細くて短いのが8本。 長い角の周りを、細い角が丸く囲んでる感じ。 バースデーケーキみたい。 角の先にライターで火を点けて、誕生日の歌を歌って、一気に消してやろうか! それとも、輪っかを作って輪投げでもやろうか。 そんな事を考える。 「何を考えているのかと聞いているんだ!!!」 「次・・・輪投げ。 頭に角見えるし」 私が言うと、隣で噴出す人が居た。 「あんたには、危機感つーものは無いのかよ」 と、ゲラゲラ笑う先輩。 今のは先輩のツボだったらしい。 「あんたの頭の中が見てみたい」 先輩がそう付け加えた。 副社長さんの拳が、ワナワナと震えている。 頭が爆発して、角が吹っ飛びそうな勢い。 もう終わりにするか。 私は持っていたグラスを置いた。
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