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「じゃあ、思ってること言おうか?」 私は副社長さんを上目で睨むように見る。 「1、なんで、先に谷さんの手当てもしないのか。 2、なんで、和美とか先輩がここで正座させられているのか。 3、なんで、こうなった理由を先に聞かないのか。 話し聞かされたって、これじゃあ明日になっても終わらない」 「私が誰だか知ってて言ってるのか?」 「副社長さん。 だけど、私にとったら、ただのおじさん。 みんなにとって有難い話しでも、私にとっては、ただのお経にしか聞こえない。 だからもう、寝ていいですか?」 早く角が吹っ飛べばいいのに。 ちょっと期待しながら、怒りそうな事を言ってみる。 人を怒らせる天才だしね。 しかし・・・ 聞こえてきたのは・・・ 副社長さんの笑い声。 怒らせすぎて、壊れてしまったのかもしれない。 いや、爆発の前兆かもしれない。 私は副社長さんを、黙って見ていた。
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