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「こんなに笑ったのは、久しぶりだな」
と、副社長さんが言った。
爆発の兆しが見えない。
「立花夢叶」
副社長さんの口から、私のフルネームが出る。
「なんですか?」
「分かった。
谷の手当てしたら食事にしよう。
上で待っている」
と、副社長が言い残し、部屋から出て行った。
「意味分かんないし!!!」
私はお茶を一気に飲み干した。
「あんた、やっぱり最強だな」
先輩が再び笑う。
「先輩の笑いのツボが知りたい」
「俺の笑いのツボは、あんただよ」
そう言うと、隣の部屋に入って行った先輩。
すると、ヤスさんが近寄ってきた。
そして、私の前に来てしゃがみこんだ。
ちょっと警戒していると、いきなり抱き付かれる。
これもこれで意味分かんない!
両手と両足で、おもいきり離れる。
「凄い拒み方だね」
隣の和美が笑っている。
笑顔のヤスさんを見て、私の顔が引きつった。
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