事実

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「みんな酷いですって~」 半泣きのくりちゃん。 先輩が立ち上がり、お膳を移動するお手伝い。 しかし、お膳を置いたのは、四角になっているど真ん中。 「光輝先輩まで・・・なんでイジメられてるんですか、俺?」 「日頃の恨みだ」 と、先輩。 先輩の家に美幸さんが来た時の事を思い出す。 くりちゃんは結局、圭太さんの隣に移動して座った。 落ち込みモードのくりちゃん。 私の笑いが止まらない。 「ゆめちゃん、笑いすぎ!」 「ごめん、でも・・・面白い」 私よりもイジられキャラだったんだ。 副社長さんの合図で食事が始まった。 お粥以外の食事は久しぶりだ。 なんだか嬉しくなった。 先生が私のお膳の上に、何かを置いた。 薬だ。 わざわざ取りに行ってくれたんだ。 「ありがとう」 お礼を言った。
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