事実

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「下にあるから、今は無理」 「だったら持ってくる」 私は立ち上がる。 しかし、二人が私の腕を掴み、座らせた。 「何、この連携プレー!?」 「絶対に帰って来ないだろ?」 先生が言った。 バレてる。 「あんたの行動はお見通しなんだよ」 ふと見ると、和美が私の前に来た。 「何かご用ですか?」 「うっわぁ、機嫌悪~」 和美の反応に、先輩が笑っている。 「用があるなら、簡潔に3文字で言ってください」 「・・・無理でしょ!!」 和美がつっこんだ。 「本日のご来店ありがとうございました」 私はそう言って頭を下げた。 「ゆめ~、おーい。 ちょっと、二人はゆめに何したの?」 先生も先輩も笑っているようだ。 「しょうがねえなぁ、取りに行ってくればいいんだろ」 と、先生が部屋から出て行った。
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