事実

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「とりあえず、強制退去させるから、楽しんでね」 私は先生に連れられて、元の場所に戻る。 「見事な壊れっぷり」 先輩が笑って言った。 「あ、先輩もビール飲みたいって?」 「誰も言ってねえよ」 「今日だけ飲んでいいよ」 先輩の空いたグラスにビールを注いであげる。 「ノルマは6本です」 「あのさ・・・何でそうなるの?」 「え、一気がしたい? どうぞどうぞ」 「ちょっと待て!!!」 「あ、じゃあ先生もどうぞ」 私は先生にも注いであげる。 「夢叶ー、暴走禁止!!」 「聞こえない!!」 「返事してるじゃん」 先生が言った。 「あー、そっか、グラスが小さいのか」 私は焼酎用に用意された大きなグラスを2個持って、先生達のお膳の前に座った。 そこにビールを注ぎ、二人に渡した。 「一気にどうぞ」 そして笑顔でそう言った。
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