事実

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午前中は、衣装を決めたり、進行の確認をしたり、バタバタだ。 昼食の後で、リハーサルや準備などをするから、時間に追われている。 3人が合流しての昼食も、みんなは半分仕事をしながら食べている。 カメラマン高村も、いろんな表情のメンバーさんを撮る為に、常に仕事モードだった。 スタッフの数が少ない為、くりちゃんと赤塚先輩は、そっちのお手伝い。 和美は私と話し合いながら、どれをメモするか考えながらノートに書き溜めていく。 時間が足りないんじゃないかと思うくらいだった。 リハーサルを和美と副社長さんなどと、客席に座って見る。 初めて先生の歌う所を生で見る。 大音量のなか、先生が歌った瞬間、体中に鳥肌が立った。 「うわぁ・・・すごい」 独り言。 全身がゾクゾクして、心臓が高鳴る。 今まで感じた事のない、不思議な感覚。 どうやって言葉に表せばいいのか分からない。 圭太さんがギター、ヤスさんがベース、広人さんがドラム。 広人さんがドラムを叩いているのには、驚きだった。 細い体で、迫力のある音を出していて、本当にびっくりした。
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