契約

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「一人暮らしでお金に困っているみたいだから、力になりたかっただけだよ。 毎月給料が入れば、少しはラクになるだろう。 それと、翔と定期的に連絡も取れるし、翔も安心するだろう」 副社長さんが言った。 「なるほどね」 先生が答えた。 「携帯も、会社名義の物を与えるから、安心して使えばいい。 社長にも了解は得ている」 「ふーん。 それで、給料はいくら?」 私の入る隙は無い。 先生が私の代わりになってくれている。 「月5万、携帯代は会社で支払う。 それで、一つ条件がある」 「「条件?」」 先生とハモった。 「仕事の手伝いもしてほしい。 その都度、連絡をする」 「仕事?」 先生の顔付きが険しくなる。 「夏休みとか、短期バイトで東京に来てほしいんだ。 交通費、バイト代は支払う」 「それは・・・」 私は答えに困った。
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