契約

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「こいつに変な事させんじゃねえだろうな?」 先生が喧嘩腰になる。 「そんなわけ無いだろう。 他の3人と一緒に来て、レコーディングとか、ツアーの手伝いをしてもらうだけだ。 体力の使うものでもない、簡単な仕事だし、翔の目の届く所でやってもらう。 まだ文句あるか?」 副社長さんが先生を見る。 「それならいいや」 先生が言った。 「え、いいの?」 あっさり答えた先生。 「一緒に居る時間が増えるんだし、仕事で夢叶と会える。 最高じゃん!!」 先生が笑顔で言った。 「・・・これって、ここで決めないと駄目なんですか?」 レコーディングって・・・ツアーの手伝いって・・・。 できるかな・・・。 一番の問題は、先生の管理なんだけどね。 どうすればいいのか分からない。 「いいじゃん、はい、決定!」 先生が私の代わりに言った。 「ちょっと・・・」 勝手に決める先生。 「もし、この契約に俺が不満を感じたら、仕事の事は無しにするのが条件ね」 先生が副社長さんに言った。 「あと、俺の機嫌が悪いとかで、夢叶に文句言うのも無し! それで良いなら、サインする」 先生の条件を得て、私は躊躇いながら、サインをした。 これからどうなるのだろう・・・ かなり不安だけが残った。
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