契約

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再びドアが開く。 先輩と赤塚先輩の声がする。 入って来た瞬間、声が止まる。 「なに、泣かしてんの?」 先輩の声。 「和美ぃ、なにしてんだよ」 赤塚先輩の声。 「えーっ、私のせいじゃないし!!」 「翔さん?」 赤塚先輩が言った。 「なんだけど・・・よく分かんないんだよね」 「ふーん」 和美が言った言葉に、高村先輩がそう答えた。 「その返事、冷たくない?」 和美が先輩にキツイ口調で言った。 「じゃあ、なんて言えばいいの?」 「なんてって・・・」 急に不機嫌になった高村先輩に言われ、和美が言葉に詰まった。 「まあまあ、二人とも落ち着こうよ」 赤塚先輩が仲裁に入る。 前にも同じ事があったような気がする。 初めて先輩達と会った時だったっけ? あの空気が嫌で、保健室に逃げ込んだんだよね。 最近の話しなのに、ずっと昔の事みたいに感じる。 4人で居るのが当たり前のようになっている。 だから、このままの関係が、ずっと続けばいいのに・・・。 そう思うのは私だけなのかな?
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