1095人が本棚に入れています
本棚に追加
再びドアが開く。
先輩と赤塚先輩の声がする。
入って来た瞬間、声が止まる。
「なに、泣かしてんの?」
先輩の声。
「和美ぃ、なにしてんだよ」
赤塚先輩の声。
「えーっ、私のせいじゃないし!!」
「翔さん?」
赤塚先輩が言った。
「なんだけど・・・よく分かんないんだよね」
「ふーん」
和美が言った言葉に、高村先輩がそう答えた。
「その返事、冷たくない?」
和美が先輩にキツイ口調で言った。
「じゃあ、なんて言えばいいの?」
「なんてって・・・」
急に不機嫌になった高村先輩に言われ、和美が言葉に詰まった。
「まあまあ、二人とも落ち着こうよ」
赤塚先輩が仲裁に入る。
前にも同じ事があったような気がする。
初めて先輩達と会った時だったっけ?
あの空気が嫌で、保健室に逃げ込んだんだよね。
最近の話しなのに、ずっと昔の事みたいに感じる。
4人で居るのが当たり前のようになっている。
だから、このままの関係が、ずっと続けばいいのに・・・。
そう思うのは私だけなのかな?
最初のコメントを投稿しよう!