不意打ち

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「順一の事なんだけど」 谷さんが言った。 やっぱり、そうだと思った。 「どのくらい付き合ってたの?」 「・・・は!? 付き合うってなんですか? 私、今まで誰かと付き合った事ないですけど!」 「じゃあ、なんで順一に手を出した?」 谷さんが声を荒げる。 「誰が手を出したって? いい加減にしてほしいんだけど!!」 私は谷さんを睨んだ。 見てる・・・。 あの目で、私を見てる。 身震いがする。 駄目だ・・・動けない。 ヤバイ!! そう思ったときには、もう遅かった。 谷さんが近付いてくる。 そして、私の胸倉を掴んだ。 私は恐怖で、固く目を閉じた。 怖い怖い怖い。 誰か助けて!!!! 叫びたくても、声が出ない。 夢と同じ。 息がうまく出来なくなって、苦しい・・・。 夢なら早く覚めて!! 心の中で叫んだ。
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