1095人が本棚に入れています
本棚に追加
「もう、戻っていいですか?」
赤塚先輩に聞いてみる。
逃げたい気もする。
「光輝を野放しにしちゃ駄目だと思うけど・・・なんとかなるでしょ」
私は首を傾げる。
赤塚先輩の日本語がおかしい気がする。
「光輝、顔以外ならOKだ!」
赤塚先輩は、親指を立てて言った。
高村先輩が前に言ってた台詞。
ほんと、それでいいのか?
いや、ダメでしょ!
「先輩も、帰ろうよ」
高村先輩に呼びかける。
「先行ってて」
先輩はくりちゃんを見たまま言った。
「暴力反対!!!」
「バレなきゃ大丈夫」
なぜか、赤塚先輩が答えた。
「もういいです・・・。
勝手にしてください」
赤塚先輩は救世主じゃなかったのが分かった。
私は一人で部屋に戻ることにした。
「ゆめちゃん、置いてかないでよ」
赤塚先輩が言ったので、私は振り向いて告げた。
「一人で戻るので、ついて来ないでください!!」
そして、飲みかけのコーヒーを持って歩き出した。
最初のコメントを投稿しよう!