1095人が本棚に入れています
本棚に追加
「行かないでいいの?」
圭太さんが聞いてくる。
「・・・着替えたいので、出てってもらっていいですか?」
私は答えずに、そう言った。
圭太さんは静かに出て行った。
着替えがもう無い。
学校にも行かないといけないし、明日にはここを出よう。
そう勝手に決めた。
先生には仕事があるし、私達にはテストが待っている。
そして、バイト先にも電話をしないといけない。
ため息を一つ吐いて、着替えた。
そして、布団の上にうつ伏せで寝転がった。
頭が痛いんだよ。
このまま寝たい。
だけど、やっぱり駄目だよね。
先生の所に行ったほうが、いいのかな?
でもなー。
私は頭を掻きむしった。
「おい」
襖が開いて、先輩の声がする。
私は起き上がって、先輩を見た。
先輩は、襖の向こうに居て、赤塚先輩と和美もこっちを見ている。
私は再び、布団にうつ伏せで寝転んだ。
現実逃避がしたい。
私は目を閉じた。
最初のコメントを投稿しよう!