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「夢叶!!」
階段で先生に呼び止められる。
「全然話しが見えてこないんだけど」
先生が言った。
「あ、なんかお金で解決したいみたいだよ。
おじいちゃん達にも、お詫びのお金を持って行きたいんだって。
昔の話し、全部話さないといけなくなったけど、しょうがないよね」
そう言って、階段を下りる。
「ちょ、ちょっとタイム!」
先生に肩を掴まれる。
「ちょっと、外に出よう」
先生に言われ、車で旅館から離れた。
「何処に行かれるんですか?」
「そこらへん」
先生は雨の中、車を走らせる。
「あの・・・大金持ってて怖いんで、遠出はやめてください」
「大金って?」
私は茶色の封筒を出す。
「一万円の札束が・・・」
「しまえしまえ」
先生が言うから、私は封筒にしまった。
先生も驚いるみたい。
海岸の駐車場に車を停め、エンジンが止まった。
雨の音と、微かに聞こえる音楽。
私は窓の外を眺めていた。
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