携帯

24/24
前へ
/988ページ
次へ
「夢叶、携帯貸して」 先生に言われて、携帯を渡す。 「もう一個も」 二つの携帯を構う先生。 数分後、みんなの携帯のメール音が鳴った。 「よし、電話帳移したし、みんなにメールも送っておいた。 これでこっちの携帯も使えるだろ」 先生が携帯を返してくれた。 「・・・ありがとう」 先生を尊敬の眼差しで見る。 「これくらい、自分で出来るようになろうな」 「・・・はい」 先生は笑顔をくれた。 ドキンと心臓が高鳴った。 「翔、飯だって。 宴会場に集合な」 広人さんが顔を覗かせて言いに来た。 「社長も居るの?」 「居る」 「やっぱり? 行きたくねーー!!」 先生が天を仰ぐ。 そんなに嫌なのかな? 「強制だからよろしく!」 そう言うと、出て行った。 「マジだーーー!?」 先生はほんとに嫌そう。 おかしくて笑ってしまった。
/988ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1095人が本棚に入れています
本棚に追加