社長

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温泉から帰ると、すぐに食事。 そして、帰り支度をすると、すぐに旅館を出た。 私の荷物は先生の車に積まれる。 「あれ・・・?」 先生の車? 仕事に戻るんじゃないの? 「ほら、早く乗れよ!!」 先生に背中を押され、助手席に乗せられた。 後ろに乗り込む、先輩二人と和美。 あれれ? 先生は車を走らせた。 「仕事に戻るんじゃないの?」 私は先生に聞いた。 「戻らないよ。 なにか、俺が居ない方がいいのか?」 「そんな事言ってないじゃん」 「俺には、そう聞こえた」 「ふーん」 私は窓の外を見た。 昨日の雨が嘘のような快晴。 「このままだと、学校に間に合わないかもしれないな・・・。 飛ばしていい?」 「事故らない程度で」 私が答える。 「事故より、スピード違反の心配じゃない?」 赤塚先輩がつっこんだ。 「だろうね。 やべぇ、昔の血が騒ぐ」 「やめてください」 「分かってるよ」 先生は、社長さん達の車を気にせず、車を急がせた。
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