夢の崩壊

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あぁ、聞いてしまった。 亮助の口から… もう…終わってしまった。 「ねぇねぇ、結衣ちゃん!!」 「なぁに?亮ちゃん」 「僕ねぇ、おっきくなったら誰よりも上手なバスケット選手になるのが夢なんだ!!」 「へぇ~かっこいいね!!」 「でね?おっきくなってバスケット選手になったら結衣ちゃんと結婚する!!」 「本当に!?」 「うん!!本当だよ!!」 「じゃあ約束ね!!」 「「指切りげんまんウソついたら~♪……」」 「…衣!!結衣!!」 「えっ!?あっ…ふぇ!!」 ドテンッ!!! 勢いよくベッドから落ちてしまった。 「いつまで寝てるの!!今日は卒業式でしょ!!」 「あっ!!」 そうだった。 私は急いで学校の準備をして朝食を食べ、家を飛び出した。 亮助がバスケから離れて5ヶ月が経った。 最初は明るかった亮助も日に日に暗くなっていき、前とは比べものにならないくらいの暗さだった。 登校中私は朝見ていた夢を思い出した。 あれは昔交わした亮助と私の約束…そして二人の“夢”でもあった。 亮助と私の夢の崩壊… 神様はなんて残酷なんだろう。 そして学校に着くとまた私は神様を恨む事になった。 なぜかって? それは… 亮助が遠くへ引っ越しする事になったから…
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