夢の崩壊

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ピー!!! 試合終了の笛と共に亮助のバスケット人生に幕が閉じた。 気が付くと点差は 108対82 とかなりの点差が開いて勝利していた。 みんなは喜びを噛み締めるように抱き合ったりハイタッチなんかをしあっていた。 ただ1人を除いては… 「亮助…」 廊下で苦しそうに頭を抱えていた亮助に声をかけた。 「おう!!結衣!!勝ったぜ?」 亮助は最高の笑顔を私に見せてくれた。 けど、私はそれを見てまた涙目になってしまった。 「んだよ。泣くほど嬉しいのか?」 「バカッ…」 私は耐えきれず亮助の胸に飛び込んだ。 「ちょ、おい!!今の俺汗臭ぇって」 確かに汗臭かった。 けど、この匂いがもう最後になってしまうって考えたらすごくやるせなくなってくる。 「へへっ、本当に…ヒクッ汗…臭い…ふえぇぇぇぇん!!」 耐えきれなかった… 私はこんなに泣く中学生がいるかと思うくらいに大きな声で泣いた。 だけど亮助はそれを優しく包み込むようにそっと私を抱き寄せてくれた。 「わりぃ。もう…」 「言わないで!!!」 聞きたくなかった。 亮助の口からあの言葉を… 大好きなバスケットを…
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