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「危ねぇな!!」
恭司は足が地に着いた途端、すぐに飛び跳ね、その一撃をギリギリで躱した。
殺せなかった分の勢いは何度も跳んで相殺し、ついでにユウカとの距離も空けようとする。
しかし、
ユウカは素早く体制を整えると、遠ざかる恭司に追いすがった。
まるで飛ぶように跳び、瞬き一つする間にぐんぐんと距離を詰めてくる。
勢いを殺すためとはいえ、恭司も地に足が着くたびに跳んで動いているのだ。
それなのに、
距離はほぼ一瞬にして縮まり、気付けばユウカの振り下ろしの一撃が恭司の眼前に迫っていた。
「マジかッ!!」
恭司はすんでのところで木刀を滑り込ませる。
ユウカの振り下ろしと恭司の防御で、木刀同士の激しい衝突音が響いた。
このまま膠着するかと思われたが、さっきこの状況でユウカに蹴られたことを思い出し、恭司はユウカの木刀を弾いてサッと後ろに跳ぶ。
その腕は、少しばかり痺れていた。
(かなり真面目に強いじゃねぇか……。動き速すぎだろって)
ユウカに先手を取られて以来、本当に怒涛のラッシュだった。
追い討ちの速度が並みじゃない。
それに、
動きだけでなく、木刀を振る速度も速すぎる。
初撃の二連撃の時点からそうだったが、どうやら身体能力だけでなく技量まで高いらしい。
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