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「驚いた……。まさか防ぎ切られるとは思わなかったよ」
ふと、ユウカは一旦動きを止め、話しかけてきた。
その声は割と真剣なものだ。
ユウカにとって、どうやらこれはかなり意外なことだったらしい。
「防ぎ切れなかったらベッドに逆戻りじゃないか……」
恭司は呆れたようにため息を吐く。
やはりそれが狙いだったようだ。
「ま、まぁ、防げたんだし良いじゃん。言っとくけど、このレベルに付いて来れる人なんて、クラスにも数えるくらいしかいないんだから、もっと嬉しがってくれてもいいんだよ?」
ユウカは少し早口でまくしたてる。
話題を変えたがっているのが見え見えだったが、さすがに気付かない振りをした。
ちょっとした腕試しとはいえ、試合は試合だ。
空気くらいは読む。
「クラスとか言われても正直分からんさ。俺は学校っていうもの自体、記憶にねぇんだからな」
「まぁ、そりゃあそうだろうけどさー……。ちょっとくらいは自慢気になってくれてもいいと思うんだよね」
「そう言われてもな……」
「でないと…………これからさらに速くしても、驚き薄くなっちゃうじゃん?」
「何?」
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