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「いやぁ~助かりました。
あのままだったらもうすぐであの世行きだったよ。」
おどけたようにアウフは笑いながら話す。
あの世行きって笑いながら言うなよというつぶやきがジュードのほうから聞こえた気がするがアウフはスルーした。
そして、ミラに振り返り、自己紹介をし始めた。
「初めまして、俺、アウフ・マティスで…
「そういえば、アウフ笑えるようになったんだね!」
ジュード君、人がしゃべってる時に横やりしないで……
まぁ、ジュードと会わないうちにいろいろあったってことだよ」
アウフは自己紹介をしている途中にジュードが話しかけてきたことに苦笑いしながら答える。
「マティス…。」
ミラがジュードとアウフを交互にみならがらつぶやく。
それを見たアウフは説明する。
「ジュードと俺は兄弟だよ。
まぁ、血はつながってはいないけどね」
それを聞いてミラは納得したように道理で顔が似てないわけか…。とつぶやいた。
「さぁて、久々に会ったけど、いろいろ質問してもいいかな。」
二人が頷くのを見てアウフは続ける。
「まず、二人はこんなところで何をしているのかな?
そして、ミラ、微精霊が消えたってどういうことだ?
最近精霊たちの声があまり聞こえなくなった。
後、オレンジグミなんて持ってないよな?」
先に答えたのはジュードだった。
「はい、オレンジグミ。
僕はハウス教授がここにきてて……
だけど、教授は……」
オレンジグミをアウフに渡しながら
ジュードが悲しげな顔で空になったカプセルを見つめる。
「そっか、辛かったな。
んで、ミラは?」
「わ、私は、黒匣<ジン>を破壊するためにここに来た。
おそらくアウフが声を聞かなくなったのは黒匣<ジン>が使われ始めたからだと思う。
…。ところで、アウフ、微精霊の声がきこえるのか?」
ジュードもミラも驚いた顔でアウフを見つめる。
「え、あ、うん。やっぱり、普通は聞こえないもんなの?」
ジュードからもらったオレンジグミをほおばりながら言いにくそうに言う。
「……普通は聞こえないよ。」
ジュードが驚きを隠せないまま答える。
そんな空気を払うかのようにアウフは言い放つ。
「それは置いといて、こんなとこさっさと出ていこう。」
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