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戦闘が始まった。
ジュードは前衛にいくも、アグリアの剣によってうまく近づくことができない。
仕方なく、遠くから魔神拳をうつことにした。
「君、離れて。」
女性の声に気が付き、ジュードは魔神拳をうっていた場所よりもさらに、アグリアから離れる。
「イフリート」
女性の声とともに、火の大精霊のイフリートが出てきてアグリアに攻撃をした。
そして、イフリートの攻撃に耐えられなくなったアグリアは気絶してしまった。
「これって、イフリート!?」
戦闘が終わり、ジュードは驚いていた。
「そう火を司る大精霊だ。」
女性が当たり前かのように言った。
「四大精霊を召喚するなんて……」
もちろんアウフも驚いていた。
しかし、瞬時に強さがわかった。
「す、すごい……」
ジュードの言葉と同時に、女性が剣をしまった。
「帰れと言ったろう。
まさか、ここが君の家というわけか?」
女性は振り向きながらジュードに話しかけた。
「ううん。違う……。
……ごめんなさい」
そんなジュードの話を聞いているのかはわからないが、女性はあたりを見渡す。
「あ、あの……」
ジュードは女性に言うが、女性はカプセルを見て、
「これが黒匣<ジン>の影響……?」
聞きなれない言葉にジュードはつぶやく。
「黒匣<ジン>……?」
そんな言葉を気にも留めず女性の独り言は続く。
「微精霊たちが消えたのと関係している?」
「え、わからない……精霊が消えて……?」
女性は考えたそぶりを見せ、ジュードのほうを見た。
「君は早く去るといい。
次も助かるという保証はないのだから」
その言葉を聞き、ジュードは何も入っていないカプセルを見た。
そして女性は何かのカードを拾い、つぶやいた。
「黒匣<ジン>は……どこか別の場所か」
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