ep1.イル・ファン

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そして、女性は立ち去ろうとした。 ……。これはやばい。 そんな考えがアウフの中に出てきた。 自分はマナの消費が激しくまともにここから出られない。 そして、ジュードの力ではこのカプセルは割れないであろう…。 よって頼みはこの女性なのだが、その助けの女神がいま去ろうとしている。 何とかして呼び止めなければ、自分は消えるだろう。 「お~い、助けてください。」 素直に言ってみた。 正直気づくかわかんない。 運悪く女性には気づかれなかったが、ジュードには気づいてもらえた。 「えっ! アウフ!? どうしてこんなところに!?」 ジュードは心底驚いた顔をしていた。 そんなジュードに微笑みかけ、アウフはとりあえず女性にここから出してもらえるようにジュードに頼んでもらえるように言った。 「ね、ねえ、待って。 ここに、僕の兄がいて……。 僕の力だけじゃ助けられなくて……。 その……、助けてくれないかな……? それに……当てがないんだ。教授が一緒なら、ここから出られたかもしれないけど 僕も行っていい?」 ジュードが女性を見る。 「ふふっ、なるほど、たしかに。 それならば次も助かるだろう。君は面白いな」 女性は笑いながらジュードと向き合う。 そして、ジュードは一歩前に出て自己紹介を始める。 「ジュード・マティス。 それが僕の名前 君は?」 出された手を握り返しながら女性は答える。 「私はミラ ミラ=マクスウェルだ さぁ、ジュード、君のお兄さんを助けよう!」
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