第1章

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エリーナの右手にはシルバーの塗装がまばゆいハンドガン、デザートイーグルが握られていた。 言い忘れていたがここ浪川学園は、拳銃やライフルなどの火器、及び刃物の所持を必需品とし、校内、日本国内での使用を許可とする。 なる校則があったりする。 銃口からは煙が少しでているのを見ると、彼女が発砲したのは明白だった。 「いくら使って良いとは言っても校内での発砲は射撃練習場以外は禁止だったはずだぞ!?」 「大丈夫。今日は消音筒(サイレンサー)をちゃんと付けてるから。音でバレることはないわ」 何が大丈夫なのかさっぱり分からない。 「ちょ、毎朝デザートイーグルで撃たれる俺の気持ちも少しはわかってく――」 俺が話している途中て、パスンパスンとエリーナの右手に握られているデザートイーグルから発砲音がした。 デザートイーグルから放たれた弾丸は見事に俺の額と左胸を貫通していった。 ゆっくりと背中から倒れる。 エリーナは呆れたように溜め息をつくと、永児の横にかがみこみ、顔を覗く。 「はぁ?別に良いじゃない。毎日練習場じゃあ腕が鈍っちゃうのよ、たまには人間(本物)相手にしないとね。それにあんた、これぐらいじゃあ 『死なないんだから』。 せいぜい私の動く的として頑張りなさい」 エリーナはニカッと笑うと思うと、そのまま校舎の中へと消えていった。 俺は額と左胸から真っ赤な血の水溜まりを地面につくりながら叫んだ。 「クソいってぇ!…あぁもうっ!……死にてぇ!」
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