第1章

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そう、エリーナの言う通り俺は『死なない』。 俗に言う不死身ってやつだ。 一言言っておくが俺はゾンビじゃないからな? ゾンビって言うのは死んだヤツが生き返ってゾンビだろ? 俺は元々死んじゃいねぇからゾンビじゃない。そしてもう一つゾンビとは決定的に違うところがある。 痛覚があるところだ。 基本的にゾンビってやつらは元々死んでんだから痛覚がない。 腕がぶっ飛んだり、額を撃ち抜かれたりしても死にはしないが、死ぬほど痛い、めちゃくちゃ痛い。 これはもう女性の出産時をも超える痛みだと思う。 このことから、俺はゾンビじゃないと言い切れる!ってか根性は腐ってても肉体までは腐ってない。 まぁ敢えて他に例えるなら血を吸わない吸血鬼とかそこらあたりだろう。 だがあれだ、俺のこの身体、これは家系が関係している。 かぁさんのかぁさん。 つまり俺のばあちゃんが実は人魚で、俺にも人魚の血が流れている。 ……まぁ信じようが信じまいが別にどちらでも構わないが、これまた事実だからしょうがない。 人魚ってのは不老不死で、その不老不死の人魚の肉を食べれば不老不死になれるなんて伝説ができるくらいには有名な話だ。
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