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嘘だろ!?
見た目は完全に女の子じゃないかっ!
名前もどっちかて言うと女の子っぽいし、じっくり見ても女子と見間違えそうな可愛らしさだった。
う~む、世も末だな。
「おう、詩織じゃねぇか。今日も可愛らしいな、アハハハハ!」
「そ、そんなこと言われても全然嬉しくないよぉ…」
照れた感じがまた可愛い……ってまてまてまて、俺!
相手は男だ!
騙されるな!
ここで一つの簡単な疑問が頭をよぎる。
「え?お前ら知り合いだったの?」
「知り合いもなにも、こいつも二つ名持ちなんだぞ?知らなかったのか?」
「え?マジで?」
思わず詩織の顔をのぞき込む。
詩織は、俺に怯えながら小さな声で答えた。
「……は、はい。『数多の性格を持つ道化師(インフィニットフェイス)』って呼ばれてます…」
噂では聞いたことがある。『数多の性格を持つ道化師(インフィニットフェイス)』、男女性別性格関係無く完璧に変える事のできる生徒が一年生にいると。
要するに変装や潜入捜査を得意とする生徒がいるって話だ。
まさか女の子――いやいや、男だったとは……。
「ごめんごめん。俺物覚え悪くてさ、えーと…よろしくな、詩織」
「こ、こちらこそよろしくお願いし、しましゅ…」
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