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今日も特に変わったこともなく学校が終わった。
帰り着いて、疲れていた僕は、その体をソファーに投げ込む。
テレビのリモコンを取り、スイッチを入れる。
この時間帯は、特に良い番組は無いが、帰ってテレビを付けることが日課になっているのだ。
『次のニュースです』
男のアナウンサーが言う。
『世界的なテロ組織「黒の翼」がまた活動を……プツン』
僕はテレビを切った『黒の翼』に関することは聞きたくなかった。
次の日
「おっはよーー!蓮君!」
教室で春に会う
いつもこんな会話しているからか、最近来た転校生には「付き合っているの?」と聞かれた。
周りの人は知ってるけど、タダの幼なじみなだけだ。
「おはよ。創」
「あ、あぁ。おはよう」
ん?
いつもと様子が違う。
いつもなら「遅いじゃないか、蓮君」と皮肉を言うくせに。
「どうかしたのか?」
「いや…、君には関係無い」
ズレたメガネを戻しながら言う。
曖昧な返事。
でも何かあったのは認めたようだ。
「はい。席に着くよ~」
担任の先生が教室に入ってくる。
今日の授業はめんどくさい。
いっそのこと帰りたい。
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