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今二人は家具屋を出た後更に、賑わう市街地の奥へと進んでいる。
「次はお前のだな。で、何買うんだ?」
「教科書類が一冊も無いんだ。だから古書店を探してるんだけど」
「お前なぁ、もうちょっと前に探せよ。家具は見つからなくてもなんとかなるが」
シークはキラカの言葉に呆れ、天を仰ぎ見た。
教科書類は一カ月前には必要なものが伝えられるため、せめて一週間前には揃えておくのが普通だ。
「だよね」
キラカは苦笑いしながら左頬を掻いた。
「でも僕今日の朝にこっちに着いたから、買う暇無かったんだよね」
「あー」
だから入学式に出席せずに教室で寝てたのだ。
朝が早かったから眠い、当然と言えば当然である。
まぁそれは正当な理由にはならないが。
そうやってシークは出会ったばかりのキラカの秘密を一つ暴いたような気がしてニヤっとした。
が、すぐに
「理由は分かったが、兎に角急がないと間に合わなくなるな」
太陽は南中を過ぎ、西に傾き始めていた。
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