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「なぁ、浄化ってそんなに凄いのか?」
クラッドの問いに、分からないといった感じに首を傾げるキラカを一瞥し、シークはため息を吐いた。
「浄化魔法は魔力コントロールが凄く難しいんだ。少しでも魔力を受ける側との波長がずれると魔法で傷むんだ。このおんぼろ教科書だったら、あっという間に使い物にならなくなるだろうな」
シークの説明を受けてキラカはおんぼろ呼ばわりされた本を一瞥し苦笑いをしたが、クラッドは分かったのか分からなかったのかふーんと、曖昧な返事をした。
「おいそこ、お喋りは後にしろ」
授業中にお喋りに花を咲かせてしまった三人は、最初の授業からブラックリスト候補になってしまうのだった。
「…ということで七属性全て扱えるのは歴史上三人。
"ウェールの森の魔女"
と世界的に有名な魔術師
"ジレン・ハウタッド"
そして彼の息子の
"ガルフ・ハウタッド"
現在生きているのはガルフ・ハウタッドだけだな」
「なぁ、ウェールの森の魔女ってさ、本当にいんのかな。誰も見たこと無いんだろ?」
授業開始早々注意されたことを気にしてか、クラッドは小さな声で前の席の少年二人に問いかけた。
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